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【神計らいのままに 1】

新名称
眼に見えぬ世界の経綸は、時として思いもかけぬ展開を見せます。 昭和58年に東京自由が丘に鍼灸治療院を開業し、昭和62年に谷原弘倫師に出会い、●●を伝授されました。 爾来20数年母指と示指の二指を用いて肉体に潜んだ業を取り除くと云う空海由来の施術に精進してまいりました。 ここ数年その兆しは有ったのですが、特に昨年から今年にかけて幾つかの出来事が重なり、結果として、これまで 空海さんの後ろに控えていた日本の神々を表に出し、神道系の行法として新しいステージに立つ事と為りました。 それに伴い、これまで慣れ親しんだ●●の名称にも別れを告げ、新しい名称での旗揚げとさせていただきます。 新名称の発表は、平成25年10月2日とさせていただきます。

 今年に入ってからも幾つかの出来事が起こりました。神計らいの一端をご理解いただくために、少しその内容を お伝えしたいと思います。

商標登録
最初は、3月17日に新名称を発表する予定でした。というのはその日、伊勢神宮に禊参拝する予定が有ったからです。 禊参拝というのは、清流五十鈴川で禊ぎを行い、その後内宮に参拝するという行事です。 神様に御奉告する同日にHPで患者様達に報告できたら良いなと考えて居りました。HP更新の準備をすませ、又パンフレットも 原稿を作り後は印刷するばかりと為ったのが、出発する前日の15日の事でした。 HPの管理人でパンフレットの印刷もお願いしている道友のK.J氏から連絡が入りました。 「先生!大変だぁ!」
「ハイ?」
「●●の商標登録をした人がいます。」
「じぇじぇ!?」
商標登録した人は、手かざしを生業としているKと云う人です。東大教授のY氏の紹介で2度、谷原師の●●を受けています。 その後、当院にも来て●●を受けています。カルテの日付を見てみると、商標登録の出願をした後で当院に来ている事が分かります。 ●●の創設者の谷原師は、空海一辺倒の人です。●●と云う言葉を作り出しても、それを商標登録しようなどと云う発想は全然持たれない人でした。 いずれアホな弟子が商標登録をするなとは思っていましたが、全然無関係の人がするとは、些か想定外でした。 成る程、世の中には色んな人がいます。ここは大笑いするしかありません。ワアッハッハッハ……
ともあれ、当方としては新名称を発表して、それを又関係無い人に商標登録されては、面倒な事になります。
神様も、そう幾つも名称を授けては呉れないでしょうから。弁理士に電話して相談すると商標登録には6ヶ月位掛かるとの事、まぁー焦ることはないわいと、 伊勢から帰ってから手続きをする事にしました。  そしてこの事が、新しいマークを授かると云う思いがけない出来事に繋がっていくのです。

シンボルマークマークを作ろうと云う話が出ました。
提案してくれたのはデザインの才溢れるJ氏です。肉体に潜んだ業を取り除き、魂にこびり付いた穢れを祓う施術法ですから、「祓い」をテーマにしようと云うことに為りました。 J氏が考え出してくれたのは、紙垂(しで)をデザインしようと云うことでした。紙垂というのは、神社のしめ縄にぶら下がっているヒラヒラした白い紙の事です。 色々な形が有りますが、右から左に4枚垂れているのが一般的です。幾つか原案を出してくれました。 「Jさん、四垂れより、三垂れの方が中心が定まっていて良いですね。」
「ハイッ」
「Jさん、線が弱いですね。幅を広げましょう。」
「ハイッ」
「Jさん、バックは四角より円が良いですね。」
「ハイッ」
思いつきを次々に口に出していく。
J氏は、それを形に表さなければならないから大変です。
「鶴田の野郎、勝手なことばかり言いやがって。」と、腹の中で思いながら一生懸命作ってくれる。 お陰様で、安定感の有る立派なマークができあがりました。 丸を背にして右から左に垂れている三垂れのマークです。 「よ~し。これで後は印刷するだけだ。」と、伊勢に出かけることにします。

伊勢神宮禊参拝
三月十七日の未明、頭に鉢巻、腰は褌一丁の姿で五十鈴川の河原に集合する。
「エーイッ」
「イーエッ」
総勢百人の声が神宮の森に木霊する。
五十鈴川に肩まで浸かり、大祓詞を奏上する。 禊ぎを終えて、衣服を改め、正殿の御垣内参拝を済ませたのが午前九時頃です。 最後に神楽奉納を行います。これは、神楽殿で、御神楽を神様に捧げ、それを見物すると云う行事です。 正面に二拝二拍手一礼し、神職の祓いを受けます。 ふと、視線を左脇の壁の方へ何気なく向けてみました。 「な、何!何だぁ!」
壁に沿ってしめ縄が張り巡らして有ります。 そして、そこに掛かっている紙垂が同じなのです。 つい数日前、苦労してJ氏が完成してくれたマークと同じ三垂れの紙垂が、そこに掛かっています。 あわてて四方の壁を見渡すと、いずれも同じ紙垂が掛かっています。 舞台では、荘厳な雅楽の響きに会わせ、男性が優雅に人長舞を舞っていますが、こちらは、それどころではなく、一枚の紙垂をじーっと凝視します。 何度見ても、全く同じです。ただその向きが違います。マークは、右から左に垂れていますが、神楽殿の紙垂は、左から右に垂れています。 「う~ん」
ふと気がつくと、皆ぞろぞろと出口に向かっています。御神楽奉納が終わったようです。あわてて立ち上がり後に続きます。 神宮から帰り、急遽J氏に連絡を取ります。
「お、同じだぁ。いやっ違う、違うが同じだあ。アワワ」
泡食っています。何がなんだか分からない。
赤色の円を背にして、左から右に垂れた新しいマークを作ってみました。 赤は太陽を表し、又赤と白で巫女のイメージも感じられ、風格のある力強い祓いのマークです。 オーリングテストをしてみますと、もの凄いパワーです。 以前の右から左に垂れるマークをテストしますと、あまりパワーが有りません。
向きを変えただけでその持っている力が全然違うとは。図形の力は、侮れません。
これは、とても偶然の一致などと言って片付けられるような出来事では有りません。
天照皇大神が、J氏の筆先を借りて、祓いのマークを授けてくれたのに違い有りません。
直感が、そう叫んでいます。
「やれやれ、俺にこんなもの凄い物を授けて、どうしようってんだ。」ぶつぶつ呟いても、後の祭り。
有難く頂戴する事にします。
伊勢から帰り、新名称と一緒に新マークも商標登録の出願を済ませました。
さて、次は何が起こりますか?

終わりに
天の配剤か、神計らいか、訳の分からない事が相次いで起こりましたが、生来の呑気者、気楽にのんびりと神ながらの道を歩んで行きたいと思います。
肉体に潜んだ業を取り、魂にこびり付いた穢れを祓うのが、天から与えられた使命の様です。この道を精進するのが、小生にとっての魂の修練と為ります。
ご縁が有ったら、お目に掛かりましょう。
では。

平成25年9月1日

追 記
文中の「●●」は、伏字です。テレビやラジオで放送禁止用語を喋るとき「ピィー」と云う音が鳴ります。
あれを想像しながら読んで下さい。
「●●」(ぴぃー)です。
詳しくは、「神計らいのままに2」をご覧ください。